「月商100万円まではなんとか来れた。でも、この先どう伸ばしていけばいいのか分からない…」
そんな悩みに直面するEC事業者は少なくありません。
書籍『絶対に失敗しないECのやり方』第6章では、単発的なヒットで終わらせず、長く売れ続けるための「自社独自の最適解」を見つける思考法が詳しく解説されています。
今回はその中から、“売れ続けるEC”を実現するための3つの視点をご紹介します。
他人の成功例を繰り返すだけでは、限界が来る


「とりあえず、セミナーで学んだ方法を試してみよう」
「成功しているあのECの真似をしてみよう」
最初の一歩としては問題ありません。ですが、そこに頼りきりでは、競合が増えた瞬間に失速してしまいます。
「同じノウハウを学んだ人が増えるほど市場で競合が同質化し、差別化が難しくなっていきます」(書籍より引用)
つまり、他人と同じことをやっているだけでは、差別化は難しいのです。
失敗例:セミナー通りに広告運用 → 一時的に売れるも急失速
あるEC事業者が、ある広告セミナーで学んだ設定をそのまま反映。短期間で売上は伸びました。
しかし、同じセミナーを受講したライバルと市場を食い合い、3か月後にはCPAが急騰。売上も頭打ちとなり、撤退に追い込まれました。
「自社ならではの最適解」を磨き続ける
“売れ続けるEC”の鍵は、あくまで「自社独自のやり方」にあります。
「最適解とは、『学んだ方法』×『自社の個性』×『継続的な改善』という掛け合わせで生まれる独自の手法です」(書籍より引用)
たとえば──
- 顧客属性が40代女性中心なら、表現トーンやビジュアルも年齢層に合わせて最適化する
- 発信が得意なスタッフがいれば、インスタライブやYouTubeを使って“人”で勝負する
- 商品数が少なければ、深堀コンテンツやFAQの充実で信頼性を補完する
このように「自分たちの強み・得意・資源」を活かして、“自分たちにしかできないスタイル”を探し続けることが、差別化と継続成長のカギになります。
“モノ+コト”を掛け合わせて、顧客体験を高める

ECサイトにおいて、もはや“商品だけ”では選ばれません。
重要なのは「情報(コト)」を掛け合わせる視点です。
たとえば、サプリなら…
- 商品:品質・成分・価格
- 情報:飲み方、相性のいい食事、運動、生活習慣改善など
この「モノ+コト」の組み合わせが、“このブランドを選ぶ理由”を生み出します。
“三つのC”で、売れ続ける仕組みを整える
書籍では、顧客体験を高める仕組みとして以下の“3つのC”が紹介されています。これは、コンテンツや発信を「一方的な情報提供」で終わらせず、顧客との関係性を深める土台としても重要です。
Contents(コンテンツ)
ブログ、SNS、動画、音声など、顧客の悩みや生活に寄り添う情報提供。
一見一方通行に見えても、共感や発見のきっかけになります。
Communication(コミュニケーション)
SNSのDMやコメント、LINEでのやりとりなど、“対話のあるEC”を実現する接点です。
ここで得た声を、次のコンテンツや商品開発に活かせます。
Community(コミュニティ)
「ユーザー同士の交流」や「運営者も交えた場づくり」。
共通の価値観を持ったお客様が自然に発信・応援してくれる環境が、安定的な売上に繋がります。
「三つのC(コンテンツ・コミュニケーション・コミュニティ)をうまく組み合わせ、顧客体験を高めよう」(書籍より引用)
まとめ:他社のやり方をなぞるだけでは“持続成長”できない

一時的に売れることと、長く売れ続けることは別物です。
“売れ続けるEC”を実現するには、「再現されたノウハウ」ではなく、「自社ならではの最適解」を見つけて育てていく必要があります。
具体的には、次のような視点が重要です。
- 成功事例の“コピペ”では、市場の変化に耐えられない
- 自社独自の強みやお客様との関係性を磨くことが、“長く売れる”秘訣
- モノ×コトの情報提供で差別化し、3つのCを回す運営にシフトしよう
つまり、“売上”という結果を求めるのではなく、「自社らしい価値の届け方」を試行錯誤し続ける姿勢こそが、長期的に売れ続けるECサイトをつくる近道になるのです。
書籍で詳しく解説
本記事は、書籍『絶対に失敗しないECのやり方』第6章の一部を紹介したものです。
本書では次のような内容を、より詳しく、実践的に学べます。
- なぜ「売れ続けるEC」には“自社独自の最適解”が必要なのか?
- 情報発信・顧客との対話・コミュニティ形成をどう連動させるか
- コンテンツの量産&使い回し体制の整え方
読者の声(口コミ)

「広告に苦手意識がありましたが、“やってみて学ぶ”という姿勢に変えられました」

「やれることは全部やったはずなのに成果が出ない。そんなときこそ読むべき。思考が変わります」

「自社の広告運用に確信が持てるようになり、無駄な出費も減りました」

絶対に失敗しないECのやり方
著者:広瀬 裕 鈴木 陽介
定価:1200円
出版社:株式会社インターコード
本書について
個人〜中小規模のEC事業者に向けて、
「どうすれば安定して売れ続ける仕組みをつくれるのか?」を体系的に解説した一冊です。